2024
21
Feb

誕生石

カラーストーンを知ろう!♦︎2月の誕生石編「クリソベリルキャッツアイ」

マニアを魅了する金色のレアストーン
Chrysoberyl Cat’s Eye


※写真はイメージです。卸組合のサイト参照 https://i-rori.com/birthstone/birthstone/455/

 

クリソベリルキャッツアイの石言葉

クリソベリルキャッツアイの石言葉は「驚嘆」「魔除け」。真実を見抜く力を授け、災厄を退け幸運を引き寄せる石といわれています。その名の通り鋭い光をたたえた「眼」が身を守ってくれる稀有な宝石です。

 

クリソベリルキャッツアイとはどんな宝石?

暗闇に光る猫の目のような一条の筋が特徴的なクリソベリルキャッツアイ。神秘的で美しい姿から、強い魔除の効果があるとして世界中で人気のある宝石です。「キャッツアイ」と呼ばれる宝石には様々な種類のものが存在しますが、もっとも一般的なのはクリソベリルキャッツアイです。ドーム型のカボションカットによってシャトヤンシー効果(インクルージョンによって現れるキャッツアイ効果)の現れるクリソベリルをクリソベリルキャッツアイと呼んでいます。ハニーカラーやアップルグリーンに、はっきりとした白い筋が見られるものが価値が高いとされています。

シャトヤンシー効果はクリソベリル以外にも、さまざまな宝石に見られます。エメラルドをはじめとする「ベリル」と呼ばれるグループのアクアマリンや、多彩なカラーが見られるオパールにもキャッツアイが見られることがあります。ほかにもトルマリンやアパタイト、ムーンストーンなどにキャッツアイ効果が現れることがあります。

アレキサンドライトも同じクリソベリルに属するため、稀にキャッツアイが表れることがあります。高価なアレキサンドライトにキャッツアイの価値が加わったものは、数ある宝石の中でも最も稀少価値が高いといえるでしょう。質の良い石であれば上質なダイアモンドにも劣らない価格で取引されることになります。


クリソベリルキャッツアイの歴史

クリソベリルキャッツアイの宝石としての歴史は古く、1世紀の終わりにはすでにローマ人に知られていたといいます。当時のローマの文献には、すでにスリランカとインドで産出されていることが紹介されていたことから、少なくともこの時期かそれ以前には、キャッツアイの存在は一部には知られていたと考えられます。

東洋では古くから、眉間に押し付けると先見の明が得られると信じられていましたし、原産国のスリランカでは危険や邪念などから身を守る第三の目が開眼すると考えられ「悪魔から身を守る宝石」といわれていました。

宝飾品としてのクリソベリルのキャッツアイが世界的に周知されるようになったのは、近年に入ってからのことで、きっかけは19世紀のイギリス王室にありました。ビクトリア女王の3番目の息子コノート公爵が、プロシアの王女であるルイーズ・マーガレットに、クリソベリル キャッツアイの婚約指輪を贈ったのです。1879年のことでした。ここから一気に注目の的となったクリソベリル キャッツアイは、その直後から人気の宝石として多くのファンを捉え、ジュエリーとしての需要をつかむことになりました。これがクリソベリルキャッツアイが、最初に世に出たエピソードだといわれています。


クリソベリルキャッツアイの産出地

クリソベリルキャッツアイの2大主要産地はスリランカとブラジルです。これらの産出地は宝石質の中でも上質なものが採石されることで知られていますが、1980年以降にはスリランカでの産出量は大きく減退してしまいました。現在はブラジルのミナス・ジェライス州サンタナ・アメリカーナ川流域が、最大の採石地となっています。
またスリランカに代わる産地として注目を集めているのが、1990年代に新たに発見されたマダガスカルのイラカカ地域で、良質のものが採石されることから、近年は採掘が盛んになっています。


クリソベリルキャッツアイの鉱物データ

鉱物名♦︎クリソベリル
分 類♦︎ケイ酸塩鉱物
組 成♦︎ BeAl2O4
硬 度♦︎8.5
比 重♦︎3.72
屈折率♦︎ 1.543–1.553
分散度♦︎ 1.746~1.755
結 晶♦︎斜方晶系
誕生石♦︎2月
和 名♦︎猫目石
石言葉♦︎驚嘆・魔除け

 

誕生石はギフトに最適ですし、ご自分のお守り石として身につけるのも素敵かと思います。