2024
1
Feb

誕生石

カラーストーンを知ろう!♦︎2月の誕生石編「アメシスト」

鮮やかな紫のアメシスト

酔わせない紫の水晶
Amethyst


※写真はイメージです。卸組合のサイト参照 https://i-rori.com/birthstone/birthstone/455/

 

アメシストの石言葉


アメシストの石言葉は「高貴」「誠実」「心の平和」「愛情」。酔わない、酔わせないお守りとされていたアメシストは、心を静め冷静な判断をもたらすといわれています。アメシストを身に着けると、不安を取り除いて心を穏やかにし、物事を良い方向に導いてくれるとされています。真実の愛を育む「愛の守護石」としても親しまれています。

 

アメシストとはどんな宝石?


アメシストは和名を紫水晶といい、ギリシャ語のamethystos(酒に酔わない)を語源としています。ギリシャ神話には酔った酒の神バッカスが襲った女官を月の女神がアメシストに変えたという伝説があり、古代ローマではアメシストの盃に注いだお酒を飲むと、人生の悪酔いから身を守ると信じられていました。ヨーロッパでは2万5000年前の遺跡からアメシストの装身具が発見され、エジプトでは紀元前3100年ごろにビーズや魔除け、印鑑などに用いられていました。美しい紫色は高貴な人々の装身具に用いられ、王冠や大司祭の指輪に飾られてきました。

アメシストは結晶の大きいクォーツで、ピンクがかった紫から深い菫色までの紫のバリエーションは、鉄分とアルミニウムから生まれます。


アメシストの歴史


昔から高貴なもののシンボルと考えられてきたアメシストの紫色は、聖職者や権力者に好まれ、ファラオや女王、宗教の指導者たちなどがこぞってアメシストの高貴な紫色を尊んできました。アメシストの紫色への敬意はローマ時代にまでさかのぼり、勝利を祝う将軍たちは、金色の刺繍を施した明るい紫色のトガピクタという衣装を着たということです。

また、中世カトリック教会でも重要な役割を果たしてきたアメシスト。アメシストは欲望による興奮からもさますとされていたので、禁欲を支えると考えられていました。長らく「ローマ教会の石」とみなされてきたため、今日でも司教はアメシストの指輪を身につけています。

そのほかにも、レオナルド・ダ・ヴィンチがアメシストは邪悪な考えを追い払い思考力を高めると書いています。そして商人には商売の才覚を与え、兵士は怪我から守り、狩人が野生動物を捕らえる手助けをしてくれると信じられていたので、お守りとしても用いられてきました。

装飾品としての歴史も深く、紀元前およそ2500年のギリシャ時代の遺跡から、カボションカットのアメシストを嵌め込んだ金の指輪が発掘されています。

18世紀のヨーロッパでは裕福な一族の多くがアメシストに大金を投じて買い集めました。イングランドのジョージ三世の妻シャーロット王妃は、アメシストのネックレスを購入しています。19世紀にはアメシストを使ったアールヌーボーのジュエリーが流行しました。

ヴィクトリア時代にもアメシストは人気で、アンティークジュエリーにたくさん残っています。近年またアメシストを使ったアンティークジュエリーが注目を浴びています。


アメシストの産出地


アメシストの主な原産地は、南米のブラジルやウルグアイ、アフリカのザンビアなどで、産地によって色味や大きさに特徴があります。アメリカ大陸で産出したアメシストは大きな物が多く、マダガスカルやザンビアなどアフリカ産は比較的小さく彩度が高いのが特徴です。オーストラリアとスリランカでも色が濃く、彩度が高いアメシストが採掘されています。シベリア産のアメシストは深く濃い紫色で、非常に価値があります。


アメシストの鉱物データ


鉱物名♦︎クォーツ
分 類♦︎ケイ酸塩鉱物
組 成♦︎ SiO2
硬 度♦︎7
比 重♦︎2.65
屈折率♦︎ 1.543–1.553
分散度♦︎0.013
結 晶♦︎三方晶系
誕生石♦︎2月
和 名♦︎紫水晶
石言葉♦︎高貴・誠実・心の平和・愛情

 

 

誕生石はギフトに最適ですし、ご自分のお守り石として身につけるのも素敵かと思います。